2012年08月14日

23 スリル4倍(坂内川1◆121本目)

水位:-0.04→-0.07m(広瀬) 気温:28℃(揖斐川) 天気:曇り一時晴れ
区間:夜叉礼水橋〜奥いび湖(約5.6km) 所要時間:約1.25h
メンバー:後輩1号&川太郎&川次郎(回送)

 お盆休みもはや4日目。早くも1/3を消化してしまいました。このあたりから翌週のことが断続的に去来するようになり、だんだんと気が重くなってきます。

 さて小浜で一夜明け。今後の行動予定を考えつつ、今日はどこ行こうか、4時くらいから各地の天気図、雨量計、水位計にアクセスしまくってました。

 プラン1★四国再上陸案
 …悪くはないが、移動コストが痛い。また、距離がかさむのも難。

 プラン2★紀伊半島引篭り案
 …熊野に行きたいが、これも遠い。比較的アクセスしやすい伊勢は増えてない。

 プラン3★北陸周遊案
 …手取峡谷に行ってみたいが、これまた遠い。未漕行の川ばかりで情報不足。

 プラン4★近場妥協案…福井、滋賀、京都、岐阜あたり。何だかもったいないが、移動2時間圏内は魅力。

 日中の長距離運転は家族連れ(とくに幼児には)つらい。そして今回、天気が安定するのは午後以降になりそうだったため、行き先キメウチで夜中から走るより、朝まで待ってから選択するほうがいい。朝出発となった時点で「プラン4」でほぼ確定ですわね。

 さて、プラン4の有力候補は西濃の坂内川(揖斐川支流)、嵯峨の清滝川(保津川支流)。
 坂内川は、今朝6時に広瀬観測所水位が-0.06mから0.51mに急増。一度選択肢から外したものの、9時時点で0.24mまで急減していたので、ほな行ってみよかということになりました。小浜からだと、オール下道で約2時間。北陸道木之本ICから杉野川(高時川支流)沿いに峠越えしたところにそれはあります。杉野川含め、道中通過する川がことごとく濁流だったため、ある程度覚悟はしておりましたが、ここもやはり濁流でした。(´Д` )

 坂内川は、福井・岐阜・滋賀三県の県境にある三国岳(標高1,209m)を水源とし、奥いび湖(揖斐川右岸)に注ぐ木曽川水系の一級河川です。水源付近には夜叉ヶ池があります。

 「夜叉ヶ池」ってなんぞいなって思ってましたが、幼少の頃、美濃のむかしばなしかなんかで読んだことありましたわ。ここが由縁だったのね。そう思うとなんか親近感湧いてきます。

 木曽川水系は初期から何度も下ってますが、長良川流域が中心。木曽川、揖斐川流域はほぼ手つかずです。まずは関西に一番近い揖斐川流域から開拓したいと考えていました。坂内川は、その第一弾。理由は、最も与しやすいから。“playboating@jp”vol.36に詳細なデータが紹介されているので、下見の手間がかなり省けます。もちろんそれでも下見は必須。記事を鵜呑みにするのもアレやし、最終判断は自分の目で確かめた上ですべきですから。
 ということで、広瀬発電所堰堤から横山ダムバックウォーターまでの区間をざっと下見。

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 はたして、アッパーは諦めました。車道から見える場所はなんとかいけそうにも思えるんですが、何しろ見えない箇所が多すぎる。すごく行きたかったんで、最後まで悩んだんですが、決め手は濁流、ですかね。濁っているだけでもう、恐ろしさを感じます。コーヒー牛乳的濁流で怖さ2倍、初めて下るというので怖さ2倍、「ウォーズマン1200万パワー理論」を適用すれば、合わせてスリルは4倍、となります。

 ということで、珠玉のアッパーセクションはパス。夜叉礼水橋からバックウォーターまでの残り区間を下ることにしました。

 堰堤下からプットイン。出発は、14時25分。道の駅で昼メシ食べてる間にも水位はグングン下がり、漕ぎ出す時にはマイナスになっていました。雲間から太陽さえ覗いています。

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 最初からいきなり瀬。よくあることですが、下見時に水量を読み間違えているとここで痛い目に遭うことになります。透明度ゼロの濁流だとなおのこと誤りやすいですが、今回はだいたい見積もりどおりでした。勾配がある分、全体的にパワーがあって水が重い。

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 川には濁流だけでなく、もう一つの魔物がいました。
 その名はアブさん。その数、尋常ではない。しかし、これも事前に読んでました。こちらは秘薬「せいすい」で対抗。神様、仏様、ハッカ様です。その効力は折り紙付き。結界を張り巡らせたごとく遠ざけることができます。しかしこの川、バシャバシャ水かぶるから、効力がすぐ落ちるんですよね。そして、結界が弱まった途端、集中砲火を浴びるという。

 いくらかダメージを浴びつつも漕ぎ進んでいくと、前方に小さな堰が登場。左手には清流荘。察するに、ヤナっぽい。落差は小さい。しかし、こう濁ってるとルートが見にくい…。ギリギリまで近付いて、真ん中から突破しました。

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 新大橋を通過。この手前で広瀬発電所の放水で増水してる(本来の水量に戻る)んですが、正直よう分かりませんでした。

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 この新大橋〜赤い吊り橋間に、堰堤があります。右岸側のコンクリ建造物が目印。ふつう、堰の直前はプールになっているか、土砂で埋まって川幅が広がり、浅くなっているかのどちらかですが、ここは違う。直前まで瀬になっていて、ノンストップでそのままストンと落ちるという珍しい形状。事前に察知して対処していないと、止まれずに落ちてしまい捕捉され、場合によってはおっ死んでしまう可能性もあります。

 下見時に下流側の赤い吊り橋上から観察していましたが、少し距離があるのでよく見えない。また、ポーテージルートに使うであろう左岸側が死角になってます。左岸はブッシュ帯。1.安全ルートを見極めて漕ぐか、2.川の中の浅い場所を選んで歩くか、3.ブッシュを藪漕ぎすればいいか、は現地で判断ということにして臨みましたが、2は予想以上に流速があり、かつこの透明度ゼロの状況では危険過ぎると却下。とくにラナが流されたらシャレにならん。
 残された選択肢は1と3。堰堤の形状を確認するためには、もっと近付かないと判断できないですが、これ以上近付くと止まれません。

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 つまり、藪漕ぎするしかないですが、これって、背丈以上ありますやん…。

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 川でログに出くわすと、よくノコギリ欲しいな〜、なんて思うんですが、今日はカマが欲しかったです。切実に。リバーナイフは携帯してますが、草刈りには小さ過ぎる。
 下半身は短パンなのであちこち擦りむく。アブにやられた痒みと相俟って発狂しそうになりながら、ようやく目的地まで到着しました。

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 左岸側に、漕げるルートが見えます。よかった。フネ担いで藪漕ぎもう一往復させられようもんなら、ここで力尽きるところでしたわ。
 ということで、最終選択肢は1の「漕ぐ」にて。

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 赤い吊り橋に到着。これで、全行程の約6割。堰堤越えでかなり体力削られましたが、ここまで来たら最後までいきたい。いったん上陸して、せいすいを再度私とラナに振りかける。

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 さて後半戦開始。
 この吊り橋付近で集落が途切れ、川相がやや変わります。水量増もあいまって、パワフルな瀬が連続。

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 瀬も長い。時々デカいストッパーウェーブも立っていてドキドキ。しかし、川幅広く、また先が見渡せるので、一応安心ではあります。ところどころでエディーを取って、流れの崩れた場所を見極めつつ下っていく。

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 洞門の瀬に到着。想像していたほど落差はなく、見通しがいいですが、岩絡みでルートが読みにくい。ここは上陸して下見しました。
 まっすぐ突き抜けても大丈夫そうだ。

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 15時40分、ようやくゴール。嫁さんと子供たちは道の駅でずっと遊んでいたらしいですが、子供たちはまだエネルギー余っている模様。こんな濁流ではさすがに泳ぎたくないからなー。まあ、また明日にでもキレイな川で遊びましょう。

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 さて、明日からどうしよう。遠出するなら夜出発ですが、天気はまだ微妙な状況。明日もやはり近場かなあ。詳細は改めて考えることにして、とりあえずいったん小浜に戻ることにしました。
 晩飯は、若狭の刺身づくしに但馬牛のステーキ。休みに入ってからなんか食ってばっかし。ああ、身体がどんどん重たくなっていく…。


 ■川地図


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ニックネーム ラナ父 at 17:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 東海>坂内川 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

大変に充実した夏休みを過ごされたようですね。
先週はさぞかしずいぶんと長い一週間だったことでしょう。

おそくなりましたが川太郎君4才になりましたか。おめでとうございます。
4才のこどもっていいですねえ。
家族で川行くのいいですねえ。

我が家はとうとう今年の徳島の夏休みは、川には行かずとなりました。

残りのレポートも楽しみにいております。
Posted by やまかわ at 2012年08月25日 15:23
こんばんは。
今年の夏休みはほぼ毎日川で泳いで、そういう意味では充実した日々を送れました。

川太郎はいま泳いだりフネに乗るのが楽しくてしょうがないみたいです。いずれやまかわさんとこみたく、一緒に来てくれなくなるんでしょうが、蜜月期はもうしばらくは続いてくれそうですね。
充実していた反面、レポートたまりまくりで大変です。夏が終わるまでに書き上がるのかしらん…。
Posted by ラナ父 at 2012年08月26日 23:59
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